2018年10月17日水曜日

電圧帰還+電流帰還アンプの話

ちょっと考える所があって某紙に手紙したのだが、その返事に
電圧帰還+電流帰還アンプの話があったので書いておく。

回路はこんな感じ(数値は省略)。

以前から「電圧帰還+電流帰還」とかで検索すると上の様な回路が
出て来る事は知っていた。(配列は変えてある。)

この回路を出している人も他の人が考えた回路みたいな事を書いて
おり出所不明な回路だった。今回の返事でこの回路は少なくとも
MJ無線と実験1996年12月号の金田アンプに書かれていた事が判明
した。

言いたい事は理解できるのだが、気になる点が無い訳ではない。

1.電圧帰還がスピーカーのインピーダンスが高い時に電流アンプに
引っ張られて上昇する。当然その結果に応じて電流帰還も変わる。
電圧帰還はスピーカーのインピーダンスに無関係で帰還すべきだから、
下図①の様にIN側から直接か、アンプのスルーレート差を考慮して
勿体ないけど②の様にすべきじゃないかと考える。

しかしながら、この様にしても電圧は正確に帰還に反映されると仮定
しても電流は電圧帰還に影響され正確に帰還されないだろう。

2.回路中に半固定抵抗がある。電圧と電流のバランスを調整する
為に存在すると言えば良い様に聞こえるが、回路的に最適値が示されて
いないとも言える。

3.一番気になっている部分は、入力に対し出力が電圧・電流・電力の
どれに対しても一致しない波形になる。これをアンプと言って良いのか
気になっている。(エフェクターと言う表現を思い出してしまう。)

回路に根拠が有りそうで実際には正確に理論が示せない感じだ。

実際にどんな帰還をするか表計算ソフトで計算すれば良いんだろうが、
計算がちょっと複雑なので悩ましい。(特に半固定部分。)

元ネタが判明したので、そのうちNJM2113アンプを改造して実験しよう
とは思う。(低電圧で簡単なのが取柄。)

ついでに書くと、(自称)電力アンプと言うのが存在しているのだが、
こちらについては理論は示されているが前述の3.部分が気になる。
(理論が難しく3.部分がクリアされているか判断ができなかった。)

以上だが、こういう回路は以前から気になっており一部は実験済である。
だから既に問題点は検討済なのである。

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